🚩旅のはじまりに:なぜ今、島根なのか?
「親に、どこか心に残る旅をプレゼントしたい」
そう思っても、いざ計画しようとすると気になるのが、アクセスや混雑、移動の負担。特に70代後半以上の親と一緒なら
- 人混みはなるべく避けたい
- 長距離の乗り換えや階段移動は疲れてしまう
- 落ち着いた雰囲気で、ゆっくり楽しめる旅がいい
そんな願いが自然と出てくるものです。
島根には──そうした親世代の「いま」にそっと寄り添える、深くて静かな旅があります。
今回の旅では、疲れる乗り換えをできるだけおさえ、現地ではレンタカーでゆったりと。無理なく心を動かせる3日間のプランをご提案します。
🚘 このプランの移動について
シニアとの旅行を計画する際は、「移動の負担」が満足度を大きく左右します。
出雲はアクセスの難しさがある分、事前の導線設計がとても大切。
今回のルートでは、歩く距離は少なめ、楽しみは多めになるよう行程を調整しています。
現地はレンタカーで無理なく移動できるように構成しています。
💡「できるだけ不安や負担を減らして、親にも安心して楽しんでもらいたい」
そんな旅を叶えるための、現実的でやさしいプランです。
【1日目】足立美術館と松江しんじ湖温泉で、芸術を味わう
- 出雲空港 or 出雲市駅に到着 → レンタカーで移動
- まずは足立美術館へ(移動: 出雲駅から約45分)
- 日本一の庭園と横山大観の名作を静かに鑑賞
- 美術館併設のカフェで一息&お土産チェック
- 宍道湖沿いの宿で温泉&夕景を堪能
◼️1日目の大まかな流れ:
出雲空港 or 出雲市駅に到着 → レンタカーで移動→ まずは足立美術館へ(移動: 出雲駅から約45分)
→ 日本一の庭園と横山大観の名作を静かに鑑賞
→ 美術館併設のカフェで一息&お土産チェック
→ 宍道湖沿いの宿で温泉&夕景を堪能 【宍道湖付近に宿泊】
🚗 出雲市駅からレンタカーで移動(約45分)
出雲市駅に到着したら、駅近くでレンタカーを手配し、そのまま足立美術館へ向かいます。
所要時間はおよそ45分。幹線道路沿いで道もわかりやすく、車内で休憩しながら移動できます。

🖼 足立美術館|座って鑑賞できる“静の美”

足立美術館の庭園は、「歩かなくても感動できる場所」。
大きな窓越しに絵画のような風景を楽しめる「額縁の庭園」は特に有名です。
さらに、高齢の方でも安心して鑑賞できるように、館内にはベンチが多く設置されており、段差も少なく、トイレやエレベーターも完備。ゆったりとした空間の中で、自然と芸術に包まれる時間を過ごせます。
館内の見どころ:横山大観の名作、現代陶芸の常設展示も
☕ 併設カフェ・ミュージアムショップも充実
美術館内のカフェでは、日本庭園を眺めながらコーヒーや抹茶をいただける贅沢な時間が待っています。
また、ミュージアムショップには上質な和菓子やお土産も揃っており、旅の記念にもぴったり。

このあとは、夕暮れ前に「松江しんじ湖温泉」方面へ車で移動(約45分)。
宿でゆったりと温泉に浸かりながら、2日目の出雲大社参拝に備えます。
◀︎宍道湖の夕景と嫁ヶ島
【2日目】神様のふるさと出雲へ。ご縁と感謝を込めた特別な参拝を
2日目の朝は、松江しんじ湖温泉を出発し、いよいよ出雲大社へ。
「行ったことがある」という人にもこそ、改めて丁寧に訪れてほしい場所。
今回は、本殿だけでなく、知る人ぞ知る参拝ルートと“ご縁”の深め方もご紹介します。
◼️2日目の大まかな流れ:
- 朝、宍道湖沿いの宿を出発 → 稲佐の浜へ(車で約50分)
- 神迎えの浜で「砂」を拾う(奉納用)
- 出雲大社へ移動(車で約5分)
- 本殿参拝・神楽殿・摂社も丁寧にお参り
- 拾った砂を「素鵞社(そがのやしろ)」へ奉納し、清めの砂をいただく
- 門前町で出雲そばランチ&お土産選び
- 玉造温泉へ移動(車で約40分)→ 宿泊
🌅 宍道湖畔で“朝の時間”を味わう|鳥の声、湖のきらめき

宍道湖は「夕陽の名所」として有名ですが、実は朝も格別。
水鳥が羽ばたく音や、静けさに包まれる空気感は、都会ではなかなか味わえない時間です。
宍道湖周辺には、駐車場やベンチが点在しており、湖を眺めながらのんびりと過ごせます。
朝霧が立ちのぼる日には、水墨画のような幻想的な風景に出会えることも。
🚗 松江しんじ湖温泉 → 稲佐の浜(約50分/車)
朝のうちに宿を出て、車で稲佐の浜へ向かいます。
湖沿いの国道431号線を経由し、景色を眺めながらのんびりと移動できます
⛩ まずは「稲佐の浜」へ
出雲大社の西側にある稲佐の浜(いなさのはま)は、全国の神様が集まる“神迎え神事”が行われる神聖な場所。
ここで拾った砂を持って、後ほど出雲大社内の「素鵞社(そがのやしろ)」に奉納するのが古来の作法のひとつです。

砂を頂いたら、出雲大社へ移動します。車で約5分、徒歩だと約10分の移動です。(※車での移動推奨)
⛩️稲佐の浜で砂を頂いてから、出雲大社へ
出雲大社の本殿の奥にひっそりと佇む「素鵞社(そがのやしろ)」をご存知ですか。
ここには、大国主大神のもうひとつの魂、荒御魂(あらみたま)が祀られ、
「ここまで参拝してこそ、願いが届く」といわれています。⛩ ご利益だけじゃない、心が整う参拝体験を。
その素鵞社に参拝したのち稲佐の浜で拾った砂を奉納し、従来からある御砂をお守りとしていただいて帰るのが昔からの地元に根付いた祈りの作法です。
出雲大社の参拝は、朝の稲佐の浜で砂をいただくことから始まります。
⛩ 出雲大社参拝|“縁結び”だけじゃない“すべての縁”の神様へ
出雲大社の御祭神は、大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)。
「縁結びの神様」として知られますが、それは男女の縁だけでなく、人と人、人と仕事、人と機会など、“すべてのご縁”をつなぐ神様。
出雲大社の拝礼方法は独特で、「二礼四拍手一礼」。
ゆったりと手を打ち、日々の感謝や、これからも良いご縁がつながるよう願いを込めて。



🔍 実は“本殿より奥”が大切|知る人ぞ知る「素鵞社」へ
本殿の背後、少し奥まった場所にあるのが素鵞社(そがのやしろ)。
ここには、出雲大社の主神・大国主大神の“親神様”であるスサノオノミコトが祀られています。
この社の社殿の下に敷かれた砂は、稲佐の浜で拾った砂と交換できる“神聖な砂”。
お守りとして持ち帰れば、厄除け・浄化・心身の再生にご利益があると言われています。
実は、この「素鵞社」にお参りすることこそが、出雲大社参拝の“締めくくり”とも。
本殿だけで帰ってしまうのは、少しもったいないのです。
🪜 出雲大社の階段・スロープ・バリアフリー設備まとめ
1. 拝殿(参拝のメイン)の前
- 階段は7段(20 cmの蹴上)あります。
- 南神門右手側にスロープ完備で、車いすや足の不安な方でも拝殿前までアクセス可能です 。
- 敷石の参道には段差の無いフラットルートも整備されており、歩行補助を使う人にも配慮されている印象です 。
2. 本殿(八足門)へのアクセス
- 厳粛な本殿そのものへは、階段が必要で車いすでは不可。
- しかし、拝殿で正式な参拝は完結できるため、高齢者同行でも大きな問題なく参拝可能 。
3. 素鵞社(そがのやしろ)
- 本殿裏にある特別な小社へは、階段11段の上りがあります 。
- スロープはなく、足腰のしっかりしている方向け。
- 多くの参拝者は、本殿で参拝後に徒歩で裏社へ移動する形です。
4. 車いすや高齢者向けの配慮まとめ
- バリアフリートイレも複数あり、休憩スペースも確保されています 。
- 車いす貸出し(無料、8:30~16:30)があり、境内は広めの舗装道で移動に配慮されています 。
神門通りでランチ&お土産|名物・出雲そばを味わう
参拝後は、出雲大社前の門前町「神門通り(しんもんどおり)」を散策。
島根名物の割子そばをはじめ、しじみ料理、縁起物の和菓子などが楽しめます。
徒歩圏内にはベンチやカフェも多く、無理なくゆったりとした時間を過ごせます。
🚗 出雲大社 → 玉造温泉(車で約50分)

午後は、再び車で移動して「美肌の湯」として知られる玉造温泉へ向かいます。
移動は約50分。宍道湖沿いのドライブコースは見晴らしも良く、道も整っています。
【3日目】穏やかな朝、名物ランチと少しの寄り道を
◼️3日目の大まかな流れ:
- 朝は宿周辺でゆっくり(足湯や散策など)
- 出雲市駅方面へ車で移動(約40分)
- 駅周辺で名物しじみ汁など、軽めのランチ
- 出発前にお土産を購入(駅構内売店あり)
移動距離:玉造温泉 → 出雲市駅まで 約26km(車で約40分)
🕊 玉造温泉で朝風呂&ゆったりチェックアウト
- 最終日の朝は、早起きせずにのんびりと。
- 美肌の湯で体を温めながら、旅の思い出を振り返る時間に。
【帰りの時間に余裕がある人向け】おすすめ立ち寄りポイント(任意)
※出雲市駅まで車で向かう途中、「もう少し島根を味わいたい」「帰りの列車まで少し時間がある」という方にぴったりの寄り道スポットです。すべて移動負担が少なく、高齢の方とも安心して立ち寄れる場所を厳選しています。
① 道の駅 湯の川(玉造温泉から約25分)

美肌の湯で有名な「湯の川温泉」入口にある道の駅
出雲の和菓子・地元野菜・木工品などが豊富にそろい、お土産選びにも◎
駐車場あり、バリアフリー対応、足湯も併設(自由に利用OK)
◀︎湯の川温泉の足湯
📍滞在目安:約30分
🚙玉造温泉 → 湯の川:約25分/湯の川 → 出雲市駅:約20分
② 旧JR大社駅(出雲大社方面・出雲市駅から車で約10分)

レトロ建築が美しい、旧出雲大社駅
駅舎は無料開放されており、昔ながらの雰囲気を楽しめます
散策は15〜20分でサクッとOK、トイレ・駐車場完備
📍滞在目安:約20〜30分
🚙玉造温泉 → 旧大社駅:約40分/旧大社駅 → 出雲市駅:約10分
【お土産購入スポット】帰りに立ち寄れるおすすめ場所
✅ 出雲市駅 構内・周辺の売店(改札前・徒歩すぐ)
- 改札前にある「一畑百貨店 出雲駅売店」では、
出雲そば・しじみ加工品・縁結び関連グッズなどが購入可能。 - お守りや雑貨などのちょっとした「ご縁もの」も揃っています。
📍営業時間:8:00〜18:30頃まで(要確認)
👜 旅行の最後に、無理なく立ち寄れる立地&バリアフリー対応あり
🚉 出雲市駅から帰路へ
- 駅周辺で車を返却し、スムーズに特急やくもで岡山方面へ
- 旅の最後まで、無理のない時間設計で
🏨 🏨親御さんも安心して泊まれる宿|温泉と景観を楽しめる2泊の拠点
ご紹介した旅行プランに沿って利用しやすく、シニアフレンドリーなおすすめの宿泊先です。
【1泊目】松江しんじ湖温泉エリア
◎ 夕景湖畔 すいてんかく
- おすすめポイント:湖畔の絶景を望める部屋あり。
- バリアフリー対応:エレベーター完備・館内段差少なめ・車椅子対応トイレあり・車椅子の貸出あり
- 魅力:夕暮れの宍道湖を眺めながら、心静かなひとときを。
▓ 夕景湖畔 すいてんかくの宿泊プラン・詳細はこちらからチェック ↓
◎ なにわ一水
- おすすめポイント:宍道湖ビューの客室露天風呂あり。食事も高評価。
- バリアフリー対応:バリアフリー展望風呂付和洋室のほか、行き届いたバリアフリー設備あり。
男女大浴場で「リフト付シャワーキャリー」が利用可能(要予約・無料貸出)
手術跡などを隠すバスタイムカバー等の入浴着を着用したご入浴が可能です(無料貸出あり・要予約) - 魅力:食事処も落ち着いており、家族でのんびり過ごせる上質な空間。露天風呂付き客室なら、異性でも入浴サポートができて安心。
▓ なにわ一水の宿泊プラン・詳細はこちらからチェック ↓
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2泊目|玉造温泉
◎ 佳翠苑 皆美(かすいえん みなみ)
- おすすめポイント:老舗旅館の格式。優雅なラウンジやセレクトショップも。
- バリアフリー対応:玄関から客室入口までは大きな段差なし。西の館「天ゆら」にユニバーサルルームあり
- 魅力:庭園・ラウンジ・食事処など、どこも清潔で落ち着いた雰囲気。
▓ 佳翠苑 皆美(かすいえん みなみ)の宿泊プラン・詳細はこちらからチェック ↓
◎ 湯之助の宿 長楽園
- おすすめポイント:100年にわたり愛されてきた混浴大露天風呂を体験できる
(脱衣は男女別、着たまま入れる湯浴み着完備で安心) - バリアフリー対応:ユニバーサルルームあり
- 魅力:庭園を望む静かな館内。温泉好きの親御さんにもおすすめ。
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✅ ご確認ください
※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれています。リンク先の各宿泊予約サイトにて、最新の空室状況やプラン詳細をご確認ください。
また、館内設備やバリアフリー対応状況など、特別な配慮が必要な場合は、事前に宿へ直接お問い合わせいただくことをおすすめします。
🌿 旅に出るには、3つのものがいります
旅に出るには、3つのものがいります。
それは──体力・時間・お金。
けれどその3つの全てが十分にそろうタイミングは、そうありません。
だからこそ、「いつか行きたい」を「今、行ってみよう」に変えることに意味があるのかもしれません。
どうぞ今日、声をかけてみてください。
「ねえ、旅行に行ってみない?」
この小さな提案が、あなたの大切な人との笑顔や思い出につながれば、これ以上の喜びはありません。

